設置基準

10m基準
スピーカーの設置は、基本的に放送区域内のどの場所からも10m以下<10m基準>
基本的には、ひとつの放送区域内のどの場所からも、スピーカーまでの水平距離が10m以下になるように設置しなければなりません。また階段や傾斜路では垂直距離15mにつき、L級スピーカーを1個以上設置する必要があります。廊下などの「小規模放送区域」については、隣接する他の放送区域に設置されたスピーカーまでの水平距離が8m以下の場合には、スピーカーを設置する必要がありません。

性能基準
残響時間が著しく長い空間(大空間等)の場合は<性能基準>による方法を適用。
床面から1mの任意の場所で75dBの音圧を確保することに加え、明瞭性の確保が求められます。明瞭性の確保は残響時間3秒以上の放送区域について適用され、床面からの高さが1mの箇所からスピーカーまでの距離が、臨界距離(直接音と反射音の強さが等しくなる距離)の3倍以下になることが条件です。また、残響時間1秒以上の大空間や避難経路も明瞭性確保が望ましいとされています。
※詳しいスピーカー設置基準は、「TOA非常用放送マニュアル」をご参照ください。
防火対象物一覧表

システム設計のマニュアル
よくあるご質問
- 消防法
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- 仕様
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非常用放送設備が必要となる条件はどのようなものですか?
消防法では建築物(防火対象物)と非常用放送設備の関係を次のように規定しています。
(1)建築物の収容人員によって必要となるもの
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収容人員300人以上の建物(劇場、遊技場、飲食店、ホテル・旅館、老人ホームなど)
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収容人員500人以上の建物(不特定多数の人が出入りする複合ビルなど)
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収容人員800人以上の建物(学校、図書館、博物館、美術館など)
(2)建築物の収容人員にかかわらず必要となるもの
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地下街(独立した地下街)
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準地下街(ビルの地下街が地下道に面している場合、その地階及び地下道)
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地上階が11階以上、又は地下階が3以上の建物(特定共同住宅*を除く)
*寄宿舎、下宿、共同住宅で、火災の発生又は延焼のおそれが少ないものとして、その位置、構造及び設備について消防庁長官が定 める基準に適合するものおよび旅館 ホテル 宿泊所のうち独立した部屋の床面積が100㎡以下の複合型小規模福祉施設等を言う。
※住宅、マンション等は共同住宅用自火報の設置等の適用条件を満たしていれば非常用放送設備は不要という特例がありますが、地域によっては、所轄消防から設置指導される場合があります。
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共同住宅住戸内に設置するスピーカーはどうしたらいいですか?
令第32条の規定を適用し、住戸内の戸等の設置に関わらず、各住戸をひとつの放送区域としてみる事となっています。またメゾネット型住戸等の2以上の階にまたがる場合は各階ごとの部分でひとつの放送区域としてみなします。
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1回線あたりの最大容量は何Wですか?
1回線あたりの最大容量は360Wです。弊社従来製品(FS-971 シリーズ)の1.8倍の容量になりました。360Wを超える場合は2回線以上に振り分けして運用してください。
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ニカド蓄電池(非常用電源)を搭載すれば停電時でも業務放送ができますか?
停電時に非常放送用のニカド蓄電池を使って業務放送を行うことはできません。停電時に業務放送ができるようにするには、業務放送用のニカド蓄電池の追加が必要です。
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業務用放送設備として利用できますか?
可能です。標準ユニットの組合せで簡単に省スペース・高機能な業務用放送設備としてご利用いただけます。
※所轄消防より、非常放送動作に係わる操作部分の隠ぺい加工や認定品シールの取外し等の指導を受ける場合があります。
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弊社従来製品(FS-971/FS-2000シリーズ)の非常用放送設備との違いは何ですか?
主な特徴は
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省スペース化:パワーアンプはモジュール式の3Uで最大960W
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非常用リモコン:最大16台まで接続可
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多棟制御:最大10棟の非常用放送設備を集中遠隔操作可
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大規模物件対応:最大500局640回線
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外国語対応:4ヵ国語放送(日、英、中、韓)が搭載された認定評価品
になります。
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直上階方式は、出火階が地下階ではどうなりますか?
消防法施行規則では出火階である地下階を含めた全ての地下階を鳴動させることと規定されていますが、地上につながる避難階(一般的には1階)も連動して鳴動させるように所轄消防より指導を受ける事が多いです。
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パニックを避けるため全館一斉はやめたい(第2タイマーはOFFにしたい)がどうしたらいいですか?
TOAの放送設備では一斉移行タイマーの有効/無効やタイムアップ時間を設定する項目があります。(機種によっては機器内のDIPスイッチや、ボタン操作による手動設定など)
所轄消防の指導に基づいて機器の一斉移行タイマーの設定を行うようお願い致します。 -
映画館など、カットリレーを働かせたくない場合はどうしたらいいですか?
前提として非常用放送設備の起動時は避難誘導を妨げない為に非常警報以外の放送(業務放送)を遮断しなければなりません。よって、カットリレーを働かせない=業務放送を遮断しないという仕組みについては所轄消防の許可等が無い限り、行ってはいけません。
また、実際に行う方法としては様々な条件(停電時の動作や働かせないケース)がありますので、弊社担当営業所にご相談ください。 -
高天井のスピーカーはどのような基準で配置したらいいですか?
設置基準については10m基準もしくは性能基準での設置方法に基づいて設置をお願い致します。TOAでは天井高4~6mまでに適応し音圧のカバーエリアが広い広指向性天井埋込型スピーカーFシリーズのご用意がございます。詳しくはこちらをご覧ください。それ以上の天井高の場合は営業所にご相談ください。
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スピーカーの性能基準はどのようなときに採用するのですか?
主に残響時間が長く、大空間などでスピーカーからのカバーエリアが10mを超えるような場合に採用する事があります。但し、現実は10m基準での設置を行われている事が大半です。
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放送区域と小規模放送区域の違いは何ですか?
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放送区域:防火対象物の二以上の階にわたらず、かつ、床、壁又は戸(障子、ふすま等遮音性能の著しく低いものを除く。)で区画された部分。(いわゆる、壁に囲まれた1つの部屋)
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小規模放送区域:居室及び居室から地上に通じる主たる廊下その他の通路にあっては6平方メートル以下の放送区域または
上記以外の部分にあっては30平方メートル以下の放送区域
小規模放送区域に当てはまる放送区域については、隣接する放送区域に設置されたスピーカーまでの水平距離が8m以下であればその小規模放送区域内のスピーカー設置を免除する事が可能です。但し、設置場所の用途などにより所轄消防から設置を指導された場合には、その指導に則って設置をするようにしてください。
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非常用放送設備の起動装置はどのような場合に必要ですか?
起動装置の設置は基本的に必須です。ただ、自火報設備と連動する場合は自火報設備に付帯する発信機や非常電話が起動装置となりますので非常用放送設備側で起動装置を設ける必要はありません。
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大規模な物件にも対応できますか。
最大500局640回線に対応しておりますので大規模な物件にもご利用いただけます。
ラック型非常用放送設備FS-2500シリーズ 設定動画
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機器の構成確認 アンプの設定
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非常放送の動作設定(前半)
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非常放送の動作設定(後半)
放送設備と合わせたコンテンツサービス
TOAでは放送設備と共にBGMやCM、各種アナウンスの文例や配信サービスをご用意しております。
サービスは納入後お客様と別途ご契約を行い、提供を開始いたします。